2010年05月28日

FFmpegのコンパイル (2010/5/28)

いよいよ、FFmpegのコンパイルです。

1. MSYS環境のアップデート
MSYS-1.0.11以上をインストールした場合、bashとmakeは新しい物になっています。
make 3.8.1 以上
bash 3.1 以上
であれば問題ありません。

MSYS環境が古い場合、bash-2.0だと、configureの判定ルーチンで引っかかって、
Broken shell detected. Trying alternatives.
というメッセージが出ることがありますので、MSYSのshを更新しておきましょう。
makeも古い場合は更新します。

MinGW公式ページからダウンロードリンクが見つからなくなっていますので、こちらに置いておきます。
bash-3.1-MSYS-1.0.11-1.tar.bz2
make-3.81-MSYS-1.0.11-2.tar.bz2
をダウンロードして、C:\msys\1.0\ に解凍します。


2. MinGW環境のアップデート
gcc4.4系の安定版の最新はgcc4.4.3ですが、MinGWのwebページには、gcc4.4系はgcc4.4.0までしかないので、とりあえずそれをインストールしておきましょう。
C:\MinGW\ に環境があれば、以下のファイルをダウンロードして、C:\MinGW\ の下に解凍すればOKです。

以下のページから、
http://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=2435
GCC Version 4
Current Release_ gcc-4.4.0 より、
gcc-core-4.4.0-mingw32-bin.tar.gz
gcc-core-4.4.0-mingw32-dll.tar.gz
gcc-c++-4.4.0-mingw32-bin.tar.gz
gcc-c++-4.4.0-mingw32-dll.tar.gz
gmp-4.2.4-mingw32-dll.tar.gz
mpfr-2.4.1-mingw32-dll.tar.gz

自分でgccをビルドするのは面倒だけど、できるだけ最新版を使いたいという方は、以下の所からダウンロードできます。
TDM's Experimental GCC/MinGW32 Builds
http://www.tdragon.net/recentgcc/


MinGW GCC 4.5.0をインストールする場合は、以下の記事を参考にしてください。
MinGW GCC 4.5.0リリース


その他、以下の3つのパッケージも最新のものにしておきましょう。
MinGWをインストールした時点で最新版になっていれば、更新は不要です。

以下のページから、
http://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=2435

GNU Binutils
binutils-2.20.1 より、
binutils-2.20.1-2-mingw32-bin.tar.gz

MinGW API for MS-Windows
w32api-3.14 より、
w32api-3.14-mingw32-dev.tar.gz

MinGW Runtime
mingwrt-3.18 より、
mingwrt-3.18-mingw32-dev.tar.gz
mingwrt-3.18-mingw32-dll.tar.gz

上記のファイルを、すべてC:\MinGW\ の下に解凍すればOKです。


追加で、MSYS DTKをインストールします。
以下のページより、
http://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=2435

MSYS Supplementary Tools
msysDTK-1.0.1 より、
msysDTK-1.0.1.exe
を、ダウンロードして実行します。
perl、automake、autoconfなどがインストールされます。


3. 個別のライブラリについて
以下のライブラリは、あらかじめインストールしておいてください。
この記事を書いた時点より新しくなっているものもありますので、それぞれの記事で確認してください。
nasm-2.08.01
yasm-1.0.1
pthreads-w32 release 2.9.0
zlib-1.2.5
bzip2-1.0.5
faac-1.28(deleted)
faad2-2.7
gsm-1.0.13
lame-3.98.4
libnut-664(deleted)
opencore-amr-0.1.2
openssl-1.0.0
rtmpdump-2.2d
libogg-1.2.0
libvorbis-1.3.1
libtheora-1.1.1
libvpx-0.9.0
x264 rev.1613
xvidcore-1.2.2


4. FFmpegのコンパイル
FFmpegは、以下の場所にあります。
http://ffmpeg.org/

x264と同様、svnがインストールされていれば、以下のようにして、ソースファイルを拾ってこれます。
$ svn co svn://svn.mplayerhq.hu/ffmpeg/trunk ffmpeg

svnがインストールされていない場合でも、とりあえず、snapshotのソースファイルを拾ってくればコンパイルできます。

Download and SVNから、
http://ffmpeg.org/download.html
full checkoutの、
ffmpeg-checkout-snapshot.tar.bz2を、適当なディレクトリに保存します。

MSYSで、ファイルを保存したディレクトリに移動し、
$ tar xjf ffmpeg-checkout-snapshot.tar.bz2
$ cd ffmpeg-checkout-2010-05-28

ソースファイルを展開して作成されるディレクトリは、snapshotの日付になっていますので、その時点のディレクトリ名に読み替えて下さい。

次に、pthread関連、その他諸々の一括パッチを適用します。
パッチファイルffmpeg-20100528.diffをダウンロードして、以下のコマンドを実行。

2010/06/07 追記
パッチファイルをアップデートしました。
ffmpeg-20100607.diff(rev.23511〜)

$ patch -p1 < ffmpeg-20100528.diff
$ patch -p1 < ffmpeg-20100607.diff


次に、WebM(VP8)動画のエンコードに対応するパッチを適用します。
パッチファイルffmpeg-vp8-encdec-20100528.diffをダウンロードして、以下のコマンドを実行。


$ patch -p1 < ffmpeg-vp8-encdec-20100528.diff

2010/06/05 追記
FFmpeg rev.23474以降、WebM(VP8)動画のエンコード用パッチは不要になりました。


パッチを適用したら、configureを実行します。

$ ./configure --enable-memalign-hack --enable-gpl --enable-version3 --enable-postproc --enable-libopencore-amrnb --enable-libopencore-amrwb --enable-libfaad --disable-decoder=aac --enable-libgsm --enable-libmp3lame --enable-librtmp --enable-libvorbis --enable-libtheora --enable-libxvid --enable-libvpx --enable-libx264 --disable-ffserver --disable-ffplay --disable-ffprobe --enable-avisynth --enable-small --enable-pthreads --extra-ldflags=-static --extra-cflags="-mtune=athlon64 -mfpmath=sse -msse -fno-strict-aliasing"

最適化オプションは、PCの環境により以下のようにしています。
※あくまでも一例ですので、もっと凝ってみたい方は、gccのマニュアルなどを見て研究されると良いかもしれません。

最適化無し版
--extra-cflags="-march=i686 -mtune=generic -fno-strict-aliasing"
※最適化無し版については、個別のライブラリのコンパイルにも
-march=i686
を、CFLAGSに追加して他と分けています。

Pentium4最適化版
--extra-cflags="-mtune=pentium4 -mfpmath=sse -msse -fno-strict-aliasing"

Core2最適化版
--extra-cflags="-mtune=core2 -mfpmath=sse -msse -fno-strict-aliasing"

Athlon64最適化版
--extra-cflags="-mtune=athlon64 -mfpmath=sse -msse -fno-strict-aliasing"

Phenom最適化版
--extra-cflags="-mtune=amdfam10 -mfpmath=sse -msse -fno-strict-aliasing"


問題なければ、以下のようなメッセージが出ます。
source pathはコンパイル環境により異なります。
思ったよりも時間がかかりますので、気長に待ちましょう。

install prefix /usr/local
source path /c/TEMP/ffmpeg
C compiler gcc
.align is power-of-two no
ARCH x86 (generic)
big-endian no
runtime cpu detection no
yasm yes
MMX enabled yes
MMX2 enabled yes
3DNow! enabled yes
3DNow! extended enabled yes
SSE enabled yes
SSSE3 enabled yes
CMOV enabled no
CMOV is fast no
EBX available yes
EBP available no
10 operands supported yes
gprof enabled no
debug symbols yes
strip symbols yes
optimizations small
static yes
shared no
postprocessing support yes
new filter support yes
filters using lavformat no
network support yes
threading support pthreads
SDL support no
Sun medialib support no
AVISynth enabled yes
libdc1394 support no
libdirac enabled no
libfaac enabled no
libfaad enabled yes
libfaad dlopened no
libgsm enabled yes
libmp3lame enabled yes
libnut enabled no
libopencore-amrnb support yes
libopencore-amrwb support yes
libopenjpeg enabled no
librtmp enabled yes
libschroedinger enabled no
libspeex enabled no
libtheora enabled yes
libvorbis enabled yes
libvpx enabled yes
libx264 enabled yes
libxvid enabled yes
zlib enabled yes
bzlib enabled yes

(長いので中略)
Creating config.mak and config.h...

その後、
$ make

ffmpeg.exeが出来ていれば完了です。


【補足】
自分用の場合は、再配布を考えなくても良いので、libfaac入りのFFmpegをビルドすることもできます。

追加で、libfaacをコンパイル&インストールします。
libfaac のコンパイル&インストール

configureオプションの適当な所に、
--enable-nonfree
--enable-libfaac
を追加します。

configureのメッセージに、
libfaac enabled yes
と表示されていれば、makeして完了です。

FFmpegのエンコードオプションで、
-acodec libfaac
が使えるようになります。

当サイトで配布しているFFmpegは配布用のため、libfaacは無効にしています。


2010/05/30 追記
FFmpeg rev.23371より、libvpxは(L)GPLと互換性がないとのことで、libfaacと同じく、
--enable-libvpx
とする場合、
--enable-nonfree
を付けることになりました。
ということで、次の更新からlibvpxをはずことにします。

パトラッシュ、疲れたろう。
僕も疲れたんだ。orz チーン

2010/06/05 追記
と思ったら、rev.23482からlibvpx入りのFFmpegが再配布できるようになりました。

ライセンスの変更があったようです。
Changes to the WebM Open Source License
http://webmproject.blogspot.com/2010/06/changes-to-webm-open-source-license.html
posted by あべちん at 22:32 | Comment(3) | TrackBack(0) | FFmpegビルド
この記事へのコメント
libavfilterに対応する方法は書いていただけないでしょうか?

色々とご迷惑をおかけし申し訳ございません。
Posted by clover at 2010年05月31日 06:34
cloverさん、こんにちは。管理人です。

もう解決済みかもしれませんが、手順通りにコンパイルして、libavfilterが有効にならなかったということでしょうか?
Posted by あべちん at 2010年06月09日 00:42
すみません。
出来ました。ご迷惑をおかけしました。
ありがとうございます。
Posted by clover at 2010年06月20日 08:55
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