まず、Firefoxをビルドするために必要な環境を準備します。
Visual Studio 2010 Express
http://www.microsoft.com/visualstudio/jpn/downloads#d-2010-express
Visual Studio 2010 Express All-in-One ISO
をクリックすると説明が開くので、「今すぐインストール」をクリックして、
VS2010ExpressJPN.iso
をダウンロードします。
ISOイメージなので、Alcohol 52%などの仮想ドライブソフトでマウントするか、CD-Rなどに焼いてから、
Visual C++ 2010 Express
をインストールします。
ISOイメージでなく、Visual C++ 2010 Express だけでも良いかもしれません。
詳しいインストール手順などは、検索すれば見つけられると思いますので、ここでは省略します。
DirectX SDK
http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=6812
「Download」ボタンをクリックして、
DXSDK_Jun10.exe
をダウンロードします。
DXSDK_Jun10.exe を実行して、ウィザードに従ってインストールします。
MozillaBuildSetup
http://ftp.mozilla.org/pub/mozilla.org/mozilla/libraries/win32/
ここから、
MozillaBuildSetup-1.7.exe
をダウンロードします。
MozillaBuildSetup-1.7.exe を実行して、ウィザードに従ってインストールします。
overwriteするかたずねられたら、気にせず「はい」を選択してください。
これだけでも、とりあえずビルドできるのですが、MozillaBuildSetupに入っているツールは、バージョンが古いままです。
古いままでもかまわない方は、ビルド手順にお進みください。
Visual C++ 2010 ExpressでFirefoxをビルド
ツールを個別にインストールする手順は、以下のとおりです。
この記事を書いた時点よりも、新しいバージョンがリリースされているかもしれませんので、各ツールのページで確認してください。
Python
http://www.python.org/
左メニューのDOWNLOADから、以下のページに進みます。
http://www.python.org/download/
・Python 2.7.5 Windows Installer (Windows binary -- does not include source)
をクリックして、
python-2.7.5.msi
をダウンロードします。
python-2.7.5.msi を右クリックしてインストールを選択し、ウィザードに従ってインストールします。
インストール先は、
C:\Python27\
になります。
Yasm
http://yasm.tortall.net/
左メニューのDownloadから、以下のページに進みます。
http://yasm.tortall.net/Download.html
・Win32 .exe (for general use on 32-bit Windows)
をクリックして、
yasm-1.2.0-win32.exe
をダウンロードします。
実行バイナリそのものなので、yasm.exe にリネームして、以下のディレクトリに上書きします。
C:\mozilla-build\yasm\
UPX
http://upx.sourceforge.net/
Download から、
upx309w.zip
をダウンロードします。
upx309w.zip を、以下のディレクトリに解凍します。
C:\mozilla-build\
インストール先は、
C:\mozilla-build\upx309w\
になります。
Info-ZIP (UnZip, Zip)
http://www.info-zip.org/
ダウンロード先が分かりにくいのですが、ファイルはこちらにあります。
ftp://ftp.info-zip.org/pub/infozip/win32/
zip300xn.zip
unz600xn.exe
をダウンロードします。
zip300xn.zip を、以下のディレクトリに解凍して上書きします。
C:\mozilla-build\info-zip\
unz600xn.exe は自己解凍形式なので、
C:\mozilla-build\info-zip\
にファイルをコピーしてから、実行して解凍します。
7-Zip
http://www.7-zip.org/
Download 7-Zip 9.20 (2010-11-18) for Windows:
Type の .exe の左のDownloadをクリックして、
7z920.exe
をダウンロードします。
7z920.exe を実行して、ウィザードに従ってインストールします。
インストール先は、
C:\Program Files\7-Zip\
になります。
Unicode NSIS
http://www.scratchpaper.com/
左メニューのDownloadsから、以下のページに進みます。
https://code.google.com/p/unsis/downloads/list
nsis-2.46.5-Unicode-setup.exe
の左にある[↓]ボタンをクリックして、ダウンロードします。
nsis-2.46.5-Unicode-setup.exe を実行して、ウィザードに従ってインストールします。
デフォルトのインストール先は、
C:\Program Files\NSIS\Unicode\
になっていますが、NSISだけは、ディレクトリ名にスペースが入っていると、Firefoxのビルドでエラーになってしまいます。
そのため、インストール先は、
C:\NSIS\Unicode\
としています。
Mercurial
http://mercurial.selenic.com/
上のメニューのdownloadから、以下のページに進みます。
http://mercurial.selenic.com/downloads/
Mercurial 2.6.2 Inno Setup installer - x86 Windows - does not require admin rights
download
をクリックして、
Mercurial-2.6.2.exe
をダウンロードします。
Mercurial-2.6.2.exe を実行して、ウィザードに従ってインストールします。
インストール先は、
C:\Program Files\Mercurial\
になります。
新しいバージョンのツールをインストールしたら、msysのPATHを修正します。
PATHは、以下のファイルを修正します。
C:\mozilla-build\msys\etc\profile.d\
profile-extravars.sh
PATHに設定するディレクトリ名は、スペースが入っていても大丈夫です。
・修正前
PATH="/local/bin:$MSYS_MOZBUILD/wget:$MSYS_MOZBUILD/7zip:$MSYS_MOZBUILD/blat261/full:$MSYS_MOZBUILD/python:$MSYS_MOZBUILD/svn-win32-1.6.3/bin:$MSYS_MOZBUILD/upx203w:$MSYS_MOZBUILD/emacs-22.3/bin:$MSYS_MOZBUILD/info-zip:$MSYS_MOZBUILD/nsis-2.33u:$MSYS_MOZBUILD/nsis-2.46u:$MSYS_MOZBUILD/wix-351728:$MSYS_MOZBUILD/hg:$MSYS_MOZBUILD/python/Scripts:$MSYS_MOZBUILD/kdiff3:$MSYS_MOZBUILD/yasm:$PATH:$MSYS_MOZBUILD/vim/vim72"
・修正後
PATH="/local/bin:$MSYS_MOZBUILD/wget:/c/Program Files/7-zip:$MSYS_MOZBUILD/blat261/full:/c/Python27:$MSYS_MOZBUILD/svn-win32-1.6.3/bin:$MSYS_MOZBUILD/upx309w:$MSYS_MOZBUILD/emacs-22.3/bin:$MSYS_MOZBUILD/info-zip:/c/NSIS/Unicode:$MSYS_MOZBUILD/wix-351728:/c/Program Files/Mercurial:$MSYS_MOZBUILD/python/Scripts:$MSYS_MOZBUILD/kdiff3:$MSYS_MOZBUILD/yasm:$PATH:$MSYS_MOZBUILD/vim/vim72"
以上で、ビルド環境のセットアップは終了です。
次は、ビルド手順です。
Visual C++ 2010 ExpressでFirefoxをビルド